蛇の目ってなんぞや?!
 
へび調査隊記
 2011年08月02日
磐田市埋蔵文化財センター
 磐田市 公式ホームページ

所在地

〒438-0086 静岡県磐田市見付3678-1

問い合わせ先 教育委員会文化財課
電話番号:0538-32-9699
料金 無料
開館時間 【月曜から金曜】
午前8時30分から午後5時
休館日 土・日・祝日
年末年始(12月29日から1月3日)
駐車場 無料あり
地図
大きな地図で見る
*上記案内は調査当時のものです。お出かけ前に電話等で確認の上お伺いください。
 


展示物紹介
 
旧石器時代
台形様石器(写真右手前)

旧石器時代 約22,〇〇〇年前
 道東遺跡(大久保)
22000年前に噴火した火山灰が含まれた地層から出土。
初めて見ましたが、とんがってない鏃?でしょうか。

左写真は寺谷遺跡他市内各遺跡出土
 
縄文時代
縄文時代の石器

中半場遺跡(寺谷)ほか。
石鏃、石斧、魚を捕るための網につける石の錘。
縄文土器(上段)

深鉢形土器(写真上段左奥)
 西貝塚遺跡
鉢形土器(写真上段右中央)
 西貝塚遺跡 前2000年
 
 
弥生時代
磨製石器

石斧(左)

 御殿・二宮遺跡

紡錘車(右)
弥生土器

「さまざまな土器」
っていう紹介  

ざっくりしてますが、なんだか色が白っぽいですね。土と温度の関係と思うのですが、水入れたら洩れないかなぁ。
 
 
古墳時代
古墳時代のコーナー 獣体鏡伝・変形方格規矩鏡
広野古墳AD500

と  馬鐸
鈴付杏葉・剣菱型杏葉
(馬具)

鞘金具(鞘口・鞘尻)
明ケ島15号墳AD500
玉類 100分の1
前方後円墳模型
朝顔形埴輪(右)キヌガサ形埴輪
堂山古墳
須恵器


中世・奈良・平安時代の展示


特別展示
 名探偵コナンや、ルパン三世でも出てきそうな 宝飾品を展示するケース!!

「とっつぁん~~。」
「中のお宝は頂いていくよ」

byルパン
鉄鏃 金環、勾玉 いろいろな銭
中国からの輸入銭・
江戸時代のお金

 ひゃっほ~~お宝じゃ~~。




感想

 中世や奈良・平安時代は端折っちゃいましたが・・・、というよりも磐田市は特に古墳時代の展示に力を入れてあるようです。
 それもそのはず、堂山古墳は5世紀に造られた県内最大規模を誇る全長約110mの前方後円墳。
 静岡県の歴史様の引用の引用ですが、原秀三郎「結語-堂山古墳の歴史的意義」では物部氏第10代、物部印葉(いんば)連(むらじ)とその兄弟)たちの奥津城(おくつき)だったのではないかとの試論がだされている。と記されている。
 磐田市には大小900基を超える古墳群が知られている。7世紀律令時代、磐田市見付に国府を置いたがそれ以前にも遠江国の中心であったことが伺える。

 もっと、磐田市を知りたくなりました。


 さて、へび調査隊としては以前「へびって?」第3章 埴輪に見るへびにも記した、腰につけているものについてです。
ココ!!⇒


 今回、磐田市埋蔵センターでは展示されてなかったので、
磐田市HPより鞆形埴輪。
 
鞆形の埴輪

堂山古墳出土 5世紀
鞆形埴輪は磐田の古墳文化の象徴として、そのレプリカは磐田駅前などに飾られている。

 なるほど「へびって?」第3章 埴輪に見るへび の腰につけているものは「へびの形をした楽器」と推測してきましたが、鞆(とも)であることがわかりました。

WIKI「鞆」では
概要
革製の丸い形で、革紐で結びつける装身具であり武具。
鞆の歴史は古く、鷹匠埴輪と呼ばれている埴輪には、腰に鞆(とも)をつり下げたものがかたどられている。古代日本では用いられていたが、中世ごろには実用では用いられなくなっており、武官の儀礼用となった。

鞆に纏わること
紋様の一つの巴(ともえ)は、鞆の形を図案化して作られたとも、逆に鞆の形に似ていたため「ともえ」という名前になったとも、また、鞆によく描かれた紋様であるからとも言う。
最終更新 2012年9月10日 (月) 16:43
 と、説明しています。鞆とは弓矢の矢を射った時に弦が当たって痛いのを防ぐ役目があるらしい。

 しかし、鷹が腕にとまった埴輪の腰になぜ、鞆が必要であったのか?鞆を提げるのなら背中に弓矢を背負う必要もあります。また、へび調査隊として見てきたように群馬の埴輪の腰に同様のものがついているが鷹匠ではない。逆に弓矢を持った埴輪にもついているが弓矢を持たない埴輪にも同様のものがついている。
 また、「鞆に纏わること」で、巴(ともえ)と鞆(とも)との関連性を挙げているが巴はまさに「へび」である
 以上のことからも、私が以前推測してきた、「へびをかたどった楽器」を否定するものではないことが言える。
 いずれにしても、あれ(鞆)がなんであったのかが解ったのことが何よりの収穫でした。

 磐田市埋蔵文化財センターは市立中央図書館の裏(東側)に有ります。解説シートという形で印刷物を備え付けており展示物についての説明を知ることができます。また展示替えもしばしば行われているようで、なんといっても無料が魅力

 こりゃまた、行かなくっちゃ。ですね。

おしまい



追記 2011.08.11
 お墓参りと神社仏閣、公園めぐりの帰りに磐田駅前を通ったので鞆(とも)の写真を撮ってきました。
クリックで拡大します。 やっぱり右側が吹き口で楽器に見えて仕方がない。




 
前ページに戻る
「へび調査隊」目次



へびって?(ヘび民族のルーツの探求)

蛇の目って?(「蛇の目」の事を調べてるページ)

蛇の目ってなんぞや?!(ホームに戻る)